建設業の一括下請負とは?(その2)

■2014/06/11 建設業の一括下請負とは?(その2)
先日の記事で、一括請負はやってはいけませんと、書かせていただきましたが、具体的にどういった行為なのでしょうか??

そもそも、建設業者は、請け負った建設工事を完成させるだけではなく、業務についても誠実に履行することが求められます。つまり、元請負人がその下請工事の施工に実質的に関与していると認められるときを除き、一括下請負に該当します。
※下記の場合、一括下請けになってしまいます。
 (1)請け負った工事の全部又はその主要部分を一括して他の業者に請け負わせる場合
 (2)請け負った工事の一部分であって、他から独立してその機能を発揮する工作物の工事を一括して他の業者に請け負わせる場合

 では、どこまで関与していればいいのか?という点ですが、実質的な関与というところが論点となります。
「実質的に関与」とは、元請負人が自ら総合的に企画、調整及び指導
※施工計画の総合的な企画、工事全体の的確な施工を確保するための工程管理及び安全管理、工事目的物、工事仮設物、工事用資材等の品質管理、下請負人間の施工の調整、下請負人に対する技術指導、監督等

を行うことをいいます。単に現場に技術者を置いているだけではこれに該当せず、また、現場に元請負人との間に直接的かつ恒常的な雇用関係を有する適格な技術者が置かれない場合には、「実質的に関与」しているとはいえないことになりますので注意してください。   

 一括下請負に該当するか否かの判断は、元請負人が請け負った建設工事一件ごとに行います。
 建設工事一件の範囲は、原則として請負契約単位で判断されます。

  「その主たる部分を一括して他の業者に請け負わせる場合」とは、下請負に任せた工事の質及び量をみて、個別の工事ごとに判断する必要があります。
 例として、本体工事の全てを一つの業者に下請負させ、附帯工事のみを自ら又は他の下請負人が施工する場合や、本体工事の大部分を一業者に下請負させ、本体工事のうち主要でない一部分を自ら又は他の下請負人が施工する場合などが典型的なものとなりますので、ご注意ください。

(行政で示している具体的な事例)
 建物の電気配線の改修工事で、電気工事のすべてを1社に下請負させ、電気配線の改修工事に伴って生じた内装仕上工事のみを元請負人が自ら施工し、又は他の業者に下請負させる場合
 住宅の新築工事において、建具工事以外のすべての工事を1社に下請負させ、建具工事のみを元請負人が自ら施工し、又は他の業者に下請負させる場合

 「請け負った建設工事の一部分であって、他の部分から独立してその機能を発揮する工作物の工事を一括して他の業者に請け負わせる場合」とは、次のような場合をいいます。
(具体的事例)
 戸建住宅20戸の新築工事を請け負い、そのうちの1戸の工事を一社に下請負させる場合
 道路改修工事3キロメートルを請け負い、そのうちの600メートル分について施工技術上分割しなければならない特段の理由がないにもかかわらず、その工事を1社に下請負させる場合

長々なりましたが、一括下請負人の説明になりました。



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